2017/09/15

第3話 ジルコニアクラウンの簡単な製作過程








前回ジルコニアを用いた治療はCAD-CAMを使用していると言いましたが、では実際にどの様にして作られて行くのでしょうか?

今回は簡単にワークフローをご紹介します。

従来通りのシリコーンなどの印象材を用いて模型を作製した場合、その模型を技工所に送り、そこでモデルスキャナーで模型を読み込みんでデータとしてコンピューターに取り込みます。

そのデータを専用のソフトを使用してパソコン画面上でクラウンの形態のデザインをしていく訳です。

この時に「歯冠形態」を作るだけでなく、マージンラインの設定や、対合歯とのクリアランス、コンタクトの強さなどもミクロン単位で設定します。

セメントスペースも厚みやどこまでセメントスペースを持ってくるかも設計します。

デジタルでのデザインが終了したら器械にデータを送って、ジルコニアのディスクから設計された分が削り出されます。

ジルコニアはとても硬いので機械が削る際にとても効率が悪くなるため、完全体ではなく「半焼結」と言う状態で削り出されます。

その削り出されたものを専用のファーネスで焼成する訳ですが、この時ジルコニアはおよそ20%収縮します。

この収縮も計算されてデータ化されています。

あとは無垢のフルジルコニアクラウンであれば研磨操作をしたり、ジルコニアフレームであればポーセレンを築盛したりしてクラウンを完成させます。

下にある東京都目黒区の中央歯科補綴研究所のホームページのジルコニア製作ワークフローがとても分かりやすいので、是非ご覧下さい。





リンク:(株)中央歯科補綴研究所

第4話へ続く

第4話 ラボでの模型のスキャン風景(GC Aadva Lab Scan 使用)