よくデンタルショーなどでデモンストレーションされている口腔内スキャナーですが、常に注目されているのはそのスキャンスピードばかりです。
しかし、実際はそのスピードで印象がどの程度撮れているのかという事です。
先日行われた口腔内スキャナーのセミナーでは、その典型的な例が現れていました。
スキャンしているのはほとんど口腔内スキャナーに触れた事のない先生です。
画面上では一見テンポ良く撮影出来ているように見えましたが、一度データを回転させてみると歯間部が穴だらけです。
どの角度から見てもまんべんなく歯間部に穴。
これはこの口腔内スキャナーだからと言う訳ではなく、どんな機種でも同じです。
当たり前ですが、カメラで撮影したものをデータ化しているのですから、直進的に映ったものしか再現されません。
Trophyトロフィー3DIプロの場合では、モノクロモードもしくは模型色モードで見ると抜けている所がはっきりとしていますので、確認をして追加スキャンを行うと良いと思います。
アナログの印象材の様に歯間部に勝手に流れて行ってくれるという事はありませんので、スキャン後は必ず四方八方から確認することが重要です。
穴が多ければそれだけ画像合成する範囲が大きくなるという事ですので、データ自体がどんどん歪んでしまいます。
スピードも良いですが、口腔内スキャナーによってどれだけ確実な印象をできるかが、ポイントになって来ると私の日々の臨床では感じています。
ちなみに私の臨床では時間がかかる事よりデータの穴が大きい時の方が良くない様に思えます。
第40話に続く
第40話 Trophyトロフィー3DIプロのインテリジェントマッチング?Trophyトロフィー3DIプロのデモンストレーションpart③
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