「CAD-CAM 」は結局のところ、「モノ」を作るための道具です。
それが何を作るかによって、その求められる精度が厳しくなって行くと思います。
インプラントのステントやマウスピース矯正装置などであれば、0.1mm程度の誤差などは許容範囲だと思いますが、クラウンやブリッジの様な補綴物に関しては0.1mm=100μm単位のズレと言うのは大きな誤差になります。
そのため補綴を専門としている歯科医師ほど、デジタルデンティストリーを敬遠している様に感じます。
それはやはり今まで高度に設定された噛み合わせを反映させるために、如何に精密な模型を作製するか?如何に精密な鋳造でクラウンを製作するか?などの細かい議論と研究と開発がなされて、今やっと落ち着いているからです。
その今のやり方を変えてまで、不確かな事をやりたくないと考える人がいるのは当然の事です。
しかし、作り方や設定の仕方1つで実は今までのアナログの方法よりも精度が高くクラウンを作製出来るのが、デジタルデンティストリーなのです。
他にも歯科技工士減少問題等もありますが、是非補綴専門の先生ほど歯科治療のデジタル化に取り組んで頂きたいと思います。
第23話に続く。
第23話 「将来」「未来」と言っているうちは一向に進まない歯科治療のデジタル化
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